IPアドレスの設定

IPアドレスの設定

インターフェイスにIPアドレスを設定するには、インターフェイスモードに入り、ip addressコマンドを実行します。
下記例では、FastEthernet0インターフェイスにIPアドレスを設定しています。

Router>enable
Router#config t
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
Router(config)#int f0
Router(config-if)#ip address 192.168.0.1 255.255.255.0

これでFastEthernet0インターフェイスへのIPアドレスの設定は完了です。
ただしこの状態ではまだFastEthernet0インターフェイスは停止状態にあります。
試しに今設定したインターフェイスに対してpingを投げてみます。

Router#ping 192.168.0.1

Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 192.168.0.200, timeout is 2 seconds:
.....
Success rate is 0 percent (0/5)

ルータ自身が持っているインターフェイスに関わらずping応答がありません。
その理由を探るため、インターフェイスの状態を表示するshow interfaceコマンドを実行してみます。

Router(config-if)#end
Router#show int f0
FastEthernet0 is administratively down, line protocol is down
  Hardware is PQ3_TSEC, address is 001a.a25a.3b4a (bia 001a.a25a.3b4a)
  Internet address is 192.168.0.1/24
  ~ 省略 ~

様々な情報が表示されると思いますが、今大事な箇所は、
FastEthernet0 is administratively down, line protocol is down
の部分です。

「FastEthernet0 is administratively down」と表示があると思います。
これは「FastEthernet0インターフェイスは管理者によって停止状態にされている」ということを示しています。

よって、管理者がインターフェイスを有効にしてやる必要があります。
インターフェイスの有効化はno shutdownコマンドを使用します。
もう一度、インターフェイスモードに入り下記コマンドを実行してください。

Router#config t
Enter configuration commands, one per line.  End with CNTL/Z.
Router(config)#int f0
Router(config-if)#no shutdown

これでFastEthernet0インターフェイスは有効化されました。
この状態でもう一度、show interfaceコマンドを実行します。

Router#show int f0
FastEthernet0 is up, line protocol is down
  Hardware is PQ3_TSEC, address is 001a.a25a.3b4a (bia 001a.a25a.3b4a)
  Internet address is 192.168.0.1/24
  ~ 省略 ~

今度は「FastEthernet0 is up」となっていると思います。
この表記は「FastEthernet0インターフェイスが有効となっている」ということを示しています。

しかしまだこの状態でも通信はできません。(pingを投げても応答はありません。)

line protocol is down」となっています。
この意味は、データリンク層(レイヤー2)レベルで何らかの要因によりダウン状態にあることを意味しています。考えられる要因として、FastEthernet0インターフェイスとケーブルでつながっている相手側のインターフェイスが有効でないなどがあげられます。

この場合は、相手側のインターフェイスも有効にしてください。
もし有効になっているにも関わらずこの表示となる場合は、通信モード(全二重/半二重)が不一致であったり、ケーブルの種類が間違っているなどの可能性が考えられます。

後者の場合について、スイッチとつなぐ場合はストレートケーブル、
ルータ同士、あるいはパソコンとつなぐ場合はクロスケーブルを使用する必要があります。
一度ケーブルの種類を確認してみてください。

「FastEthernet0 is up, line protocol is up」となったら通信が可能となります。

Router#ping 192.168.0.1

Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 192.168.0.200, timeout is 2 seconds:
!!!!!
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 1/1/4 ms

※”!”はecho応答が戻ってきた(成功した)ことを意味しています。

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